「戦国無双5」をPS4版でプレイしましたので、感想やレビューを書きたいと思います。
前作までの流れから一新したゲームデザインとなったので、どうなのかなと思いましたが・・・個人的には面白いと感じました。
織田信長を中心にしたストーリーなので、これまでとは違った角度からの物語が見られたし、想像以上に新鮮さを感じられました。
でも、物語の進行や戦闘システムはおおむね歴代の「戦国無双」と同じだから、そこには実家のような安心感が得られました。
キャラが一新されたことによる寂しさはもちろんありますが、マンネリ打破、新しい「戦国無双」シリーズとして見ると良作に感じました。
ただ、ここまで視点やデザインが変わるなら、ナンバリングタイトルにする必要はないのでは?とも思いましたね。
目次
「戦国無双5」感想・レビュー<良かった点>
「戦国無双5」の感想レビュー、まずは良かったと思った点から書きます。
これまでと視点が変わり新鮮だった
主役が織田信長になっただけで、マンネリが解消されるのか・・・?と最初は懐疑的でした。
でも意外と視点が変わるだけで新鮮に感じて面白かったです。
やっぱりストーリーが違うからなんですよね。
これまでだと、いきなり桶狭間の戦いから始まったり、すでに明智光秀がいる状態だったりで、信長に関して多く語れれなかった部分が多かったんですね。
テキストだけでさらっと済まされていた部分がしっかりフィーチャーされ、合戦のひとつひとつが新鮮でした。
信長編と光秀編のふたつの視点でストーリーが進んでいくのですが、信長編では見えなかったものは光秀編では見えたりして、深みがあったと思います。
個人的には信長編よりも光秀編が良かった。恩のある朝倉義景を倒す流れとか、山中鹿介との関係性が熱かったなと感じました。
中身は無双シリーズだから安定の面白さがあった
キャラやデザインは一新されていますが、中身は安心安定の無双です。
やっぱり本作で今までの雰囲気からガラッと変わったので、最初はどうかなと思ったんですよね。
でも蓋を開けてみれば良い意味でいつもの無双だったのでホッとしました。
爽快アクションやミッションをこなしながら進める合戦は、「戦国無双」の肝だと思うので。
IF展開や他の武将視点のストーリーがあってよかった
織田信長と明智光秀がメイン。ですが、スピンオフ的な感じで武田や徳川、毛利視点の合戦があるのが良かった!
それに、IF展開もあるんですよね。
前作ではIFがなかったように思うので、これはうれしかったです。
こんな感じで、本当なら桶狭間の戦いで今川義元は織田信長に討ち取られるんですが、今川義元が勝利するIFが見られたりするんですね。
最近の「戦国無双」は、初期に比べて史実重視になっているように思うので、こういうIFがあるのはめちゃくちゃうれしい。
私は史実よりも、条件の達成具合でストーリーが分岐したり、関ヶ原の戦いで西軍が勝てた無双が好きだったので。こういうストーリーがあるのはワクワクするから好き。
「戦国無双5」感想・レビュー<気になった点>
次に、「戦国無双5」で気になった点を書きます。
微妙に感じるストーリー展開がある
途中気になりすぎるところがありました。
どこかというと、
- 濃姫が信長を庇って死亡し信長が仇討ちに燃える流れ
- 信長とみつきの親子ドラマ
の2点です。
そこに至るまでは楽しめていたんですけど、上記の流れに入るとモチベーションが下がってしまいました。
1の濃姫については、死亡時期や死因に諸説あるようなので、織田信長を庇って死亡した、というのは気にしていません。ちょっと雑な退場のさせ方だなとは思いましたが。
で、問題はそのあと。信長が、自身の野望をおいておいて激情に駆られる展開がどうにも受け入れ難かったです。
なんか・・・安っぽい展開に感じてしまって。信長の激情とは逆に、私はちょっと冷めてしまいました。
感動的な展開、信長の人間らしさを見せるためなのかわかりませんが・・・げんばりした。
2のみつきとの親子ドラマは不要に感じました。無理に感動的な展開にもっていかなくてもいいのになと思います。
ナンバリングタイトルにしないほうが良かったと思う

ゲームの内容のことではありませんが。
「戦国無双〜信長の章〜」とか「信長無双」でいいんじゃないかと。
ナンバリングタイトルにしたことで新規の人がとっつきにくくなるんじゃないかなぁと思うし・・・。
何より、「戦国」という枠にしては出ている武将が少ないです。
時間軸の関係でしかたないこともあるにせよ、信長中心の物語なので、舞台の範囲が狭いんですよね。
一応、武田徳川視点などの合戦も用意されていますけど、それでも全然「”戦国”無双」としてプレイしたら、狭いかなと感じます。
堅城演武はもうちょと楽しければよかった
無印のころからあった、無限にお城を上がっていくチャレンジモードみたいなやつですね。「戦国無双5」にもありました。
ふたりのキャラを選んで、本陣をひたすら防衛していくというシステムです。で、選んだふたりのキャラによっては親密度が上がり、専用の会話が解放されていくようになっています。
個人的には「戦国無双4」の流浪演武が楽しすぎたので、今回のシステムはそれに比べると楽しさは落ちるかなと感じました。
戦闘をこなして親密度を上げ、会話を解放していくことに達成感はありますが・・・その戦闘が楽しくないんですよね。
これなら過去にあったようにシンプルに城を上がっていくだけとか、前作のモードをそのまま流用でも良かったかなと。
まあ、気になるキャラだけのんびりやっていこうかなと思います。
みつきと弥助いる・・・?
これ、大きい不満点です。
森蘭丸がいないというのに、みつき(オリジナルキャラクター)や弥助を出すのに疑問を感じました。
とくにみつき。歴史をもとにした作品においてオリジナルキャラクターが出ることって、嫌われがちなことだと思うんですよね。
出すのであれば、本筋の邪魔をしないのが必須条件だと個人的には思っています。それこそ、無印からいたくのいちのような・・・(無印のくのいちは若干浮いている気がしますけどね)。
でも、今回「戦国無双5」にいるみつき・・・言い方悪いですがでしゃばりすぎじゃないかと感じました。
第三者的な視点を入れるためなのか、人間ドラマを濃くするためなのかわかりませんが、グイグイ前面に出てきます。
とくに光秀編はイライラしてしまいました。死ぬほどうざいです。ゲームは楽しいけど、みつきのせいで楽しさが何割が削がれています。
オリジナルキャラクター否定派の人にとっては間違いなく地雷キャラ。オリジナルキャラクター歓迎タイプの人にとっても疑問が出るであろうキャラだと思います。くのいちを見習ってほしい。
なんで無印からいた森蘭丸がリストラされて、オリジナルキャラクターを入れたんだろ。
信長が主役なので、本作こそ森蘭丸を入れるべきだったと思いました。
弥助は・・・あんまりいる意味ないような・・・なんで参戦した?
「戦国無双5」感想・レビュー<一新されたキャラについて感じたこと>
レビューは上記まで書いたきた内容なんですが、最後に一新されたキャラについて感想を書きます。とくに記述していない武将は、まあいいかなという印象です。あとみつきと弥助はさっき書いたとおりなので記述なしです。
良かったと感じたキャラ
- 明智光秀
- 今川義元
- 柴田勝家
- 服部半蔵
明智光秀は、前作までのキャラとは大きく変わりなく、それに泥臭さが加わって好印象でした。
今川義元はこれまでがコミカルすぎたので、どっしり威圧感ある雰囲気になって良かった。こっちのほうが好き。
柴田勝家はこれまでよりずっと良いですね。忠誠心と熱い心に惹かれました。
服部半蔵は人間味が出ていてよかったです。家康に進言したり、しっかりメインに関わってきているのが嬉しかったです。
微妙だと感じたキャラ
- 織田信長
- 羽柴秀吉
- 徳川家康
- 本多忠勝
信長はまあ、難しいんだろうなと思いますね。真田幸村のような愚直なほどまっすぐな人物として描いてもダメだろうし、かといって前作までの信長をそのままもってきてもゲームの主役としてアレですし・・・。
羽柴秀吉は、ちょっと存在感に欠けるように感じました。底知れない雰囲気がほしかったかも。
徳川家康は前作までとのギャップがすさまじすぎて戸惑いました。もうちょっとむさ苦しくてもいいと思いましたね。ポテンシャルが微塵も感じられないし・・・なんでこうなってしまったのか。
本多忠勝はゴリゴリ系の見た目じゃないとしっくりこなかったです。もっと猛将っぷりがわかるルックスが良かったかなぁ。
こんな感じで微妙だと思ったキャラもいましたが、これまでのキャラも、作品数を積み上げて個性を築いてきたと思うので、「戦国無双5」もプレイ時間を重ねれば愛着が湧いてくるんじゃないかなとは思います。
ただ、小早川隆景に関しては前作が好きすぎて慣れる気がしない・・・っ笑

爽やか好青年な隆景をかえしてぇ
まあ、信長視点だから敵っぽい見た目になるのはやむなしか・・・。
「戦国無双5」感想・レビューまとめ
ストーリー展開やキャラクターなど、気になるところは書いてきたとおりありました。
でも、全体的には楽しめましたね。
これまで築いてきた「戦国無双」のシステムやアクションはほぼ変わらず、でもデザインや舞台を変えたことで新鮮さが感じられました。
変わらないままだとマンネリ化するし、大きく変わると賛否の否が多くなってしまう・・・
「戦国無双5」は、いい具合に変化できたのではないかと私は思いました。
信長視点のみのストーリーなのかと思いきや、今川や毛利、徳川視点の合戦もあったので、個人的は満足でしたね。