「ゼルダの伝説時のオカリナ」の面白さに衝撃を受け、その興奮さめやらぬままプレイしたゼルダが「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」。
ナビィロスを感じながらも、「なんかジャンプがかっこよくなってる!」「ああ!幸せのお面屋さんだ!」など最初からいちいち感動した覚えがありますね。
そしてなんといっても衝撃的だったのが「ムジュラの仮面」のシステムですよね。
3日間という時間制限の中で「何をするのか」。
このシステムが当時とても新鮮で、ドハマリした「時のオカリナ」以上に夢中になりました。
この記事ではそんな思い出の「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」を今さらレビューしたいと思います。
目次
「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」今さらレビュー
ということで「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」について、レビューという名目で思い出語りします。
日ごとに住人の行動が変わるのが面白かった
RPGにおけるNPCは、いつ何時も定位置にいるもの・・・そんな私の中の常識を覆されました(せいぜい昼と夜で変わるくらい)。
だって「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」のNPCたちは日ごと、時間ごとに行動が変わるんですから。
これは一番の衝撃だったかもしれません。
街を形成するいわゆる「置き物」ではなくて、ちゃんと住人が「生きて」いるんですよね。
そして住人それぞれが悩みを抱えながら最後の3日間を過ごそうとしている。
子どもながらに、クロックタウンにはいろんな人生があるんだと感じましたね。
最初は、住人をストーキングするだけでもめちゃくちゃ楽しかった。
とくにカーフェイですね。
キータンのお面も謎だし、明らかにアロマ夫人が探している息子だし、街中で会っても会話できないしで、すごく気になる存在でした。
攻略本を見ずにアンジュ&カーフェイイベントを進められたときは興奮したのをよく覚えています。
やるたびに共感するキャラが増える
「ムジュラの仮面」の面白さって、プレイする年齢によって感じ方が毎回変わることだと思うんですよね。
初めて「ムジュラの仮面」をプレイしたときは、恋愛なんて知らなかった年齢だったんですよ。
だから、正直アンジュとカーフェイのイベントには共感できなかったんです。
アンジュに対しては、「いやいや来るかわからない恋人待つより逃げたほうがいいでしょ」と思っていたし、
カーフェイに対しては、「プライドなんかより心配してるアンジュにさっさと会いに行きなよ」と思っていました。
ただ、これが恋愛がわかる年齢になってプレイすると、理解不能だった気持ちが共感に変わるんですね。
自分もアンジュの立場ならカーフェイを待つことを選ぶかもな〜って。
あと、カーフェイのお面を見せると激怒するアンジュのお母さん。昔は怖いから苦手だったのに、おとなになってからプレイするとお母さんの気持ちもめちゃくちゃわかるんですよ。
そりゃあお母さんの立場からしたら、娘が苦しんでいる原因であるカーフェイに対し不愉快に思うのは自然なこと。
アンジュを思ってのことなんだなと、納得するようになりましたね。
おおげさでなく、プレイするたびに「ムジュラの仮面」は感情移入するキャラが変わってくるんですよ。
人生のライフステージごとにやりたくなるゲームです。
全員幸せになれない残酷さ
いろんな人生が「ムジュラの仮面」にはあるわけですが、どんなにリンクが頑張っても住人みんなが幸せになれるわけではないんですよね。
たとえば、バクレツのお面を持っているおばあさんをサコンから守ると、アンジュとカーフェイのイベントは失敗確定になるんですよね、たしか。
逆に言えば、アンジュ&カーフェイイベントを成功させるには、おばあさんの危機は見過ごすしかないっていう。
全員を幸せにした状態でエンディングを迎えることができないことに、子どもながらに人生のリアルを感じましたよね。
そして誰を幸せにしたかどうかでエンディングの映像も微妙に変わるから、スッキリしない気持ちでエンドロールを見続けることになるんですよ。
ま〜〜アンジュ&カーフェイイベントは失敗しまくりだったから、何度も悔しい思いをしたものです。
リンクの行動次第でエンディングが変わるキャラはまだしも、どんな結末を迎えてもハッピーとはいえないクリミアさんなんかは切ないですね。
報われることのない恋が切ない・・・これも人生なんだなって。
ダンジョンが濃密
世界観や住人のことばかり話しましたが、やはり「ムジュラの仮面」のダンジョンも魅力ですよね。
大きなダンジョンは、ウッドフォール、スノーヘッド、グレートベイ、ロックビル。
細かく言うとイカーナの古城だったり、井戸だったり、海賊の砦、スタルチュラハウスとかもありますが・・・
とにかく「ムジュラの仮面」のダンジョンは難解複雑で攻略のしがいが半端じゃありませんでしたね。
といっても母親に助言を求めつつの攻略でしたけど・・・!
とくにロックビルのインパクトがすごかったですね。
分身は使わないといけないし、天地は逆になるしで、あまりの難しさに打ちひしがれました。ツインモルドよりもダンジョンの難解さのほうが覚えています。
あとダンジョンの音楽もやたらと残っていますね。
RPGをたくさんやってきたわけではありませんが、難しかったダンジョンが何かと言われたらまっさきにロックビルと答えます。
そんな激ムズを生み出した「ムジュラの仮面」、20年経った今でも思い出深い。
「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」今さらレビューまとめ
ということで「ゼルダの伝説ムジュラの仮面」について語ってきました。
純粋にダンジョン攻略やアクションが面白いゲームなのは事実。
ですが、クロックタウンでいろんな悩みを抱える人たちが過ごす3日間で多様な人生が体験できるという、そこにも面白さがあると思います。
むしろその面白さこそが真髄なんじゃないかと、大人の今は感じますね。ライフステージが変わるたびにやりたくなる名作です。